導入事例

Case Study

#2 小学館「美的」様
「インスタライブで52万人のフォロワーを美的ブランドのファンに」

『美的.com』広告担当の山枡さん(左)と『美的.com』編集長の小林さん(右)

snsforce導入企業に聞く「ライブコマースのいまのカタチ」。第2回は、「肌・心・体のキレイは自分で磨く」をテーマに、美しくなりたい女性の願いを追求する小学館の美容雑誌『美的』です。発行部数の5倍ものインスタフォロワーにいかにアプローチするか。広告のクライアントの要望にどう応えていくか。雑誌ならではのインスタライブ活用方法や課題についてお聞きしました。

〈インタビュー〉

小林由佳 様

株式会社小学館 第一ブランドメディア局
美的ブランド室 美的.com編集長

山枡有希 様

株式会社小学館 広告局
第二企画営業室 美的.com広告担当

インスタライブは、『美的』にとってどのような位置付けになるのでしょうか。

小林編集部としては、やはりブランドの宣伝媒体として使うことが多いですね。本誌発行10万部に対してインスタのフォロワー数は52万人。この巨大なコミュニティに、どうアプローチするかを常に心かげています。

インスタライブの活用法について語る小林さん

山枡広告担当としては、「タイアップ記事広告と並ぶ新たなプロモーションの手段」として考えていますね。コロナ禍の1番ひどかった時には、イベントどころか記事広告のための写真撮影すらできなかったので、その時に一気に広告活用が広がりました。しかし、コロナ禍が収束しつつある今は、広告出稿とは別の、リアルタイムにフォロワーと企業を結びつけるコミュニケーションツールとしてのニーズに変わりました。特にsnsforceを用いると、コメントを流動的に見て終わりではなく、コメントした方にECサイトのリンクやキャンペーンのクーポンコードを送るなど直接的なアプローチができるので、クライアントに新しい価値提供ができていると感じています。

山枡さんは広告担当

インスタグラムのアカウントは、編集部と広告で別のものを使っているのですか?

小林同じものを使っています。カレンダーがあって、今日はタイアップ広告案件、明日は編集部案件、みたいな感じで使い分けています。今は、編集企画とタイアップ広告企画を合わせて週に1回くらいは定期的に配信しています。

山枡ただ、タイミングによっては月、火、水、木、金、毎日ライブみたいな週もあって……その時は「私達って配信会社だっけ?」と思わなくもないです(笑)

小林ライブも、やりすぎると見慣れてしまう危険を孕んでいるので、バランスが難しいですよね。

配信後のレポート等は出していますか?

山枡クライアント向けとして出しています。以前はリアルタイムの延べ視聴者数とアーカイブ1か月間の再生数だけでしたが、snsforceを導入して以降は、コメントの一覧や、ライブ中に送ったDM送信数、またDM内のリンク先への送客数といった数字が出せるようになったので、クライアントの満足度は上がっていると感じます。

小林編集企画では本誌宣伝をすることも多いのですが、視聴者へAmazonや楽天の購入リンクを送ることにもトライしています。そこでは雑誌が何部売れたというところまではフォローできませんが、雑誌を知ってもらう良い機会なので、がんばって面白いものを作りたいと思っています。

コロナ禍の収束とともに
視聴者数が下がっているのが悩み

ライブコマスフォースを導入していただいたのは昨年2022年の5月くらいだったと思いますが、インスタライブ自体を始められたのはいつでしょうか。

山枡2020年の5月ですから、snsforceフォースを入れるちょうど2年前ですね。コロナ禍に対応するメニューを作る時に、「インスタライブをちゃんと広告メニューとしても売ろう」となって、媒体資料に正式に入れました。

小林そう考えると、よく3年でここまで来たよね。最初は編集部の女性スタッフが10人くらい寄り集まって、ああでもないこうでもないと言いながら、ホントに見様見真似でやっていたけれど、いまは2、3人で配信してしまいます。

山枡そうですね。当時はどのボタンから始めればいいのか、どうやって止めればいいのか、止めた後に「何人見ました」って出るのがどういう意味なのかも、分かっていませんでしたから。

最初の頃の視聴者数はどれくらいでしたか。

小林多かったですよ。あの頃はコロナ禍の真っ只中で、みんな家にいましたから。今はコロナ前の生活に戻り始めているのか、読者も夜出かける人が多くなってきています。リアルタイムでの視聴数よりもアーカイブ視聴数の伸びに期待することも多くなってきましたね。

山枡フォロワー数自体は、あの時より2万人くらい増えていますけどね。

小林寝る前とか、夜遅ければ遅いほど今は視聴数も良いのでしょうが、スタッフをそんなに遅くまで残業させるわけにもいかないので、悩ましいところです。

山枡ある有名タレントさんに出演いただいたライブ配信は特別に21時スタートでしたが、クライアントさんも配信現場にいらっしゃるので、それくらいの時間が限界です。

小林ただ、クライアントさんの商品が動くか動かないかを、リアルタイムの視聴者数だけで測ることもできないので、やはりアーカイブ期間の視聴数や周辺施策なども含めて見ていただければと思っています。

それでしたら、リールのところにコメント設定していただくと、アーカイブからでもDMが飛ぶので、それを活用していただければ良いと思います。

山枡なるほど。確かに。

さらに、ライブ配信動画の二次利用もおすすめです。コスメの場合、雑誌の記事やライブで勧められたら、やはり店頭で試したくなると思うのですが、ライブ動画などを短く編集して売り場で流すと、購買率がすごく上がるというデータがあります。

弊社・松村の説明に耳を傾ける山枡さんと小林さん

小林確かに「ベストコスメ」という企画が毎年あり、受賞したブランドさんは店頭でロゴを展開しているところも多いのですが、その効果の声はよくお聞きすることがあります。

山枡クライアントさんからのクリエイティブの二次利用のオーダーは実際多いですね。

いまは動画コンテンツの制作費も上がっているので、クライアントさんは喜ぶと思いますよ。

実売だけでなくファン化やブランディングにも注力すべき

ところでライブ配信の時にアンケートは行っていますか。

小林いえ、特にはとっていませんが。どうやるのがおすすめですか?

コメントしてくれた人にDMでアンケートを飛ばすんです。例えば、アンケートに答えてくれた人にはコスメのサンプルを差し上げますという感じで。そうすると、「美的のライブを見に行くとサンプルがもらえる」と視聴者は学ばれるので、「次も観よう」という動機づけになります。

小林それはいいですね。

山枡購入ではなくサンプルをもらうだけなら、視聴者の心理的なハードルも下がりますしね。

これからのライブコマースのポイントはファン化です。いまは普通に広告を打ってもCPA(顧客獲得単価)が高すぎるので、買った後の継続やファン化させる方向に、クライアントの予算も振リ分けてられてきています。

小林美的の“52万人のコミュニティ”を、もっと活用した方がいいってことですね。

山枡購入につなげることに目が向きがちでしたが、うちはそっち(ファン化)のほうにも力を入れた方が良いかもしれませんね。

新たな施策を思いついた様子のお二人

はい。御社の場合は、インスタライブを使ってクライアント様と52万人のフォロワーのコミュニケーションを高めたり、「美的」というブランドを生かして商品にハクを付けたりする方に、より力を発揮できると思います。

小林一度皆を集めて、その辺りついてテイラーアップさんに説明してもらう会をやってもいいかもしれませんね。ほかの雑誌の編集部にも声をかけてみます。

山枡そうですね。あとsnsforceの機能を生かしきれていないということが、今回よく分かりました。いろいろ教えて下さい。

いえいえ、こちらこそ説明不足ですみません。何でも気軽に聞いて下さいね。本日は貴重なお時間ありがとうございました!

小林・山枡こちらこそ!

〈インタビュアー〉
松村夏海(Tailor App)
取材・構成 いからしひろき

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